前回、私が富士山を登った時の御来光の様子をお届けしました。
今回は、御来光を見た後にお鉢巡りをした時の様子をお届けいたします。

前回の記事のおさらいはこちらで↓。

富士登山で見た奇跡(例えばブロッケン現象とか)①

富士登山は登ったら終わり、という訳ではありません。頂上の火口の周りをぐるっと歩いて一周する「お鉢巡り」があります。
お鉢巡りの際の歩道は勾配があまりないのでキツくはないものの、特に柵などが整備されているわけではないので、悪天候の時や深夜には行わないようにしましょう。
足を滑らせて火口に落下したら命の危険性もあります。
実際に、私達が歩いている時に、火口の方からゴゴゴゴゴ・・・とジョジョ的な音が聞こえてきたかと思うと、火口途中にあった大きな岩が崩れ落ちたのです・・・!ゾッとしましたよもう。
また、残雪が多い時期も途中でルートが閉ざされていて一周できないこともあるので注意しましょう。

これがお鉢巡りの様子。
富士山は遠目から見てもわかるように、山頂が尖ってない。そのためこのように歩く事ができます。
しかし、甘くみてはいけません。普通に歩くと1時間半ぐらいかかります。時間的・体力的に余裕があまり無い人は無理しないようにしましょう。

歩いてる間、眼下にはこのような景色が広がってます!
高いであろう山々があんなに低く、ただの影のよう。
雲は、紅茶にミルクを入れた時にできる薄い膜のよう。
それにしても好天に恵まれてよかった~!

富士山が信仰の対象になり、登拝する人は頂上にある八つの峰を巡ることが行われるようになったといいます。(八神峰、ここから八巡り、転じてお鉢巡りという説もあるそうです)
その名残なのか、ところどころに鳥居が立っています。

そして、鳥居は現在こうして登山者に使われております。
頂上に到達した達成感を表す場所として。

運良く、こんなカワイイ使者が我々の登頂を迎えてくれました。
標高3700m以上のこの山頂にまさか鳥がいるとは驚き・・・!
キミは何ていう名前の鳥なんだい?エサはちゃんと獲れるのかい?寒くないかい?僕はこれからどうやって生きていったらいいんだい?


さて、今まで紹介してきた写真とは若干時間が前後しますが、私達はとある現象を奇跡的に見る事ができたのです!
それが今回の富士登山の記事のメインの話題です。
まずは下の写真をご覧いただきたい。

わかりました?
立ち込める霧(もしくは雲)を横から朝日の光が照らし、そこに自分の影が映っているではありませんか!
これは「ブロッケン現象」と呼ばれ、太陽などの光が霧の粒に散乱し、虹のような光の輪が霧に映り込む大気光学現象で、光輪ともブロッケンの妖怪とも呼ばれます。
なかなか神秘的でしょ?

まぁ実はブロッケン現象は標高の高い山で見られる気象現象としてはそこまで稀な訳ではないのですが、やはりいつもいつも見れる訳ではなく、いくつかの条件が揃う必要がある。
もし太陽の光が横からさすこの時間に霧が無かったら見れなかったし、霧があったとしても私が頂上の反対の場所を歩いていたら見れなかったし、とにかく色んな偶然が重なった幸運だったのは間違いないのです。
手塚治虫の「ブッダ」を読んだことある人ならわかってもらえるかと思いますが、自分がブロッケン現象の影本体になって霧に映っている時、私がまるでサーリプッタになったかのような気分になっていました。

そんなこんなで着きました!日本で最も高い場所、最高峰の剣ヶ峰です。
漢字で「三七七六米」と刻まれているのが渋い。
しっかりと三角点も設置してあります。

あとは無事に下山するだけです。
途中また霧がかってきて、辺りが灰色になり、荒れた地面の向こうから別の登山客が歩いてくる様が映画の1シーンみたいでした。

浅間神社へと抜ける時の様は、なんだか黄泉の国への入り口のような気配・・・。
一人だったらちょと怖い。

浅間神社の前に着いたら、ちょうど自衛隊員の方数名が訓練で登ってきたところでした。
この時の時間は7時。正確に何時から登り始めたかはわかりませんが、おそらく明け方からでしょう。それなのに7時に着いてるということは2時間~3時間で登り終えたということか!?
自衛隊の人は2時間ちょっとで富士山を登るという話を聞いた事があるけどどうやら本当みたいだ。
さすがは自衛隊員。すごい体力。いつも防衛の為にお勤めご苦労様です。

登ってる時は暗かったし頭がへべれけになっていたので全く気づきませんでしたが、道の途中に小さなお地蔵様がいらっしゃいました。
きっと信心深い人が手編みしてかぶせたニット帽をかぶって。
いつも登山客の道中の無事を願ってくれてるに違いありません。ありがたいことです。おかげ様で良い経験ができました。

いやあ、非常に楽しかった、富士登山。
無事に帰宅した後は一緒に登った連れ同士で限界まで飲み明かし、大変満足な数日間でした。
富士山は日本一高い山でありながら、いくつかの安全面での注意点に気をつければ登れる山です。
日本人に生まれたからには、一生に一度くらいは、カメラと登山グッズを持ってあなたも是非!




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富士登山で見た奇跡(例えばブロッケン現象とか)①
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