旅先で会った良い音楽、今回はイングランド出身のシンガーソングライターであるChris Reaです。
Chris Rea(クリス・レア)は渋いハスキーボイスとブルースを基調としたスライドギターが大きな特徴。
本国イギリスだけでなくヨーロッパでは人気のあるアーティストだ。
日本では知名度がそんなに高くはないが、「Driving Home For Christmas」や「On the Beach」などをテレビから流れているのを耳にした人がいるかもしれない。
・・・なんて偉そうに紹介しているけど、私もChris Reaというアーティストを数年前まで全く知らなかった。
私がChris Reaというアーティストと出会ったのは、コーカサス地域にあるジョージア(グルジア)という国の首都トビリシにいた時だった。
そのトビリシ郊外にある一軒の安宿のドミトリーに私は一人で寝ていた。
宿にポツンと一人で暇だった私は毎日昼まで寝て、軽くご飯をキッチンで作ってテレビ見ながら食べ、夕方にはジョギングをして買い物もして宿に戻ってシャワーを浴びて晩ごはん食べて寝るというサイクルの繰り返しだった。
ある朝、脳と身体が目覚めるかどうかのあやふやなタイミングの時に、コモンスペースから流れてくるテレビの音が聞こえてきていた。
ゆったりとしたテンポに乗せて聞こえてくるギターの音色が妙に味があって印象深くて、「うわぁシブいな~このギター・・・誰が弾いてるんだろ・・・うぅ~ん起きるのめんどくさーい」と思った。
やっとベッドから動き出した時にはもうとっくにその曲は終わっていたが、プログラムはMTV的な番組で、MTV的な番組は同じプログラムを結構繰り返し放送するので、毎日テレビを一人で独占する事が簡単だった私はすぐまた同じプログラムに遭遇できた。
映像では口髭を生やした渋いおっさんがギターを弾いていて、名前をChris Reaというのだと知った。
YouTubeで検索していくつかの曲を聴いた。とても良かった。
声はとてもハスキーで、スライドギターを得意としているようだった。
なるほど、あの独特で妙に味のあるギターの音色はスライドギターだったのか。
一応、スライドギターについて軽く説明しておくと、普通に指で弦を押さえるのではなく、ボトルネックと呼ばれる筒状の金属を指にはめて、ボトルネックで弦を押さえて弾く奏法のこと。
これだと弦の上をすべらせながら弾く事ができるため、音程と音程との間を曖昧にし、滑らかな音色にする事ができる。
私がベッドの中で聞いて興味を惹かれた曲は、「Where the Blues Come From」だった。意訳すると「ブルースが生まれる場所」といったところか。
YouTubeでライブの映像があったので興味あれば。
ギターソロはライブ用のアレンジとなっていて音源のソロとは少し違ってるけど、Chris Reaのスライドギターがどんなものが知るのにはうってつけ。
色々探したけど、この曲ってあんまりアルバムに入ってないんだよな。なんだろう。
Chris Reaは1951年生まれのイングランド出身のシンガーソングライター。
22歳の時にギターを始め、バンド活動を経て1978年にファーストアルバムをリリースした。
世界的に大きなビッグヒットは少ないが、ヨーロッパやイングランドでは根強い人気を誇っているようだ。
Chris Reaの魅力は、ハスキーボイスとスライドギターなのは間違いないが、個人的には歌詞がロマンティックなのが良い。
例えば、「Who Do You Love」という曲。
私は別に英語の歌詞を全部正確に聞き取れる訳ではないが、サビはこんな感じ。
「誰を愛しているの
誰を本当に愛しているの
一日の終わりには誰を思い浮かべるの」
ハスキーボイスでロマンのある歌詞を歌い上げつつスライドギターで叙情的な音色を奏でるのがたまらん!カッコ良過ぎる。
あとは「Winter Song」のウキウキするようなソロもすごいいいんだよなぁ。スライドギターでしか出せない音色がたまらん!
他にも良い曲がたくさん。
でも、自分も若い頃だったらChris Reaの魅力が理解できなかったかもしれない。
つまらないと思ってたかもしれない。
俺もおっさんになったんだろうなぁ。
そのうち演歌の魅力が染み込んでくるんだろうなぁ。
・・・そんな訳で旅先で会った良い音楽、今回はハスキーボイスとスライドギターがカッコ良いブルースギタリストのChris Reaでした。
俺もいつかこんなシブカッコ良いおっさんになりたい。いや、既におっさんにはなってるんだけど。
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