悔しいけど、耳に残ってしまう音楽って時々あるでしょ?
なんとなく好きになるのが悔しい。でも気になる。もっとよく聴きたい。けどそれは負けた気がして悔しい。
・・・で結局きちんと聴くことになって最終的にはお気に入りになってしまうという。

私にとってStromaeの「Papaoutai」がそれだった。
海外を旅してる時にゲストハウスで流れてたMTV的な番組で見かけてから、気になって仕方なかった。
曲もそうだけど、プロモーションビデオだって妙に印象に残りやがる。耳から離れてくれないし、目に入ったら見てしまう。
なんだあのキャッチーなメロディーと独特なダンスは。

ね?なんか雰囲気や世界観が不気味で、最初は嫌悪感に近いざわざわとしたものを感じるでしょ?
でも、なーんか段々とクセになってくるのが不思議なんだよなぁ。

今度はしばらくして、Stromaeの別の「Tous Les Memes」という曲が流れるようになり、それがまたすげえ印象的で面白いプロモーションビデオだったので、もういい加減負けを認めてきちんと聴くしかないと。
じっくり聴いてみると、他の曲もどれも面白い曲が多い。すぐにこの人はめちゃ才能があると感じた。
歌は英語ではなくフランス語っぽい響きだったからフランス人かなと思ってたけど、調べたらベルギー人のアーティストだった。

Stromae(ストロマエ)は父がルワンダ人で母がベルギー人のブリュッセル生まれ。
2009年にシングル「Alors on danse」がベルギーのラジオから火がついてヨーロッパ全土でスマッシュヒットとなった。
ストロマエとは、指揮者を表すマエストロという単語をもじったもの。
曲調はラップ調の歌声にエレクトロ的なトラックが多いけど、それだけにとどまらず曲調はバリエーションに富んでいる。

まぁ「Alors on danse」もいいんだけど、ぜひ「Papaoutai」と「Tous Les Memes」をYouTubeなどでご覧いただきたい。「Je Cours」もすごくいい。
両方とも曲と映像がマッチし過ぎ。そしてストロマエの容姿が気品溢れている。
本当に、才能がある人ってのは見た目も伴ってるんだもんな。
どっちも伴ってない凡人はどうしたらいいんだ。ちくしょう。

ネパールの安宿のドミトリーで、ベルギー人のバックパッカーに会ったので、「俺ストロマエよく聴くよ。すごい才能あるよね」と言ったら、ベルギー人は「彼はブリュッセルの誇りだ」と言っていた。
本国ベルギーはともかく、ヨーロッパでもストロマエはかなり人気があるみたい。

旅先で会った良い音楽、Stromaeでした。

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