フィリピンのルソン島にある首都マニラから、夜行バスで10時間ぐらいは北上したでしょうか。私はイフガオ州のバナウエという小さな、しかし尋常じゃない町に降り立ちました。

ここはBanaue バナウエといって、コルディリェラ山脈の山々の合間にびっしりと棚田が張り巡らされている町なのです。
最初フィリピンに入国してマニラの宿にチェックインした時、私はフィリピンの観光についての情報をほとんど持っていませんでした。そこで観光局に出向き、どっかいいとこある?と聞いたのです。係の人はこちらの滞在期間などを確認した上で快く色々考えてくれ、セブ島などに行ってる時間がないのならここはどうだとバナウエを紹介してくれたのでした。
世界遺産にも登録されてるみたいだし、じゃあちょっと行ってみっかと軽い気持ちでバスをブッキングしました。

そしたら驚きました!とにかく、棚田棚田そのまた棚田どこまで行っても棚田に次ぐ棚田…。
棚田好きの私は日本でもいくつか見てきましたが、量と規模が比較にならないほど。

視界に入る山々のほとんどが棚田として開墾されてるのです。しかも機械を使わず人力でここの棚田は2000年以上前から始まっているようで、その時間の流れとイフガオ族のとてつもない苦労を想像しようとすると目まいがします。

あ、こういう建物ファミコンソフトの「ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境」のマップで見たことある!

子供たちが遊ぶ場所だってもちろん棚田です。ですが、平地は全部棚田という訳ではありません。居住区や宿泊施設や学校や市場や銀行など、必要な施設は全てそろってます。国際キャッシュカードが使えるATMだってありました。

おいおい・・・素っ裸で遊びに夢中

ずっと腰を曲げたまま農作業をするおばあさん。小さい頃からずーっと農作業を続けていらしたのでしょうね。生活の糧を得る為以外にも、その働き具合には先祖代々から受け継がれてきたイフガオ民族としての誇りも内包されているような気がします。いや、すいません、ソレっぽい事言ってみたかっただけです。

どこまで歩いても棚田・・・。アップダウンばっかなので散歩するだけでも疲れます。でも適当に歩きすぎると迷子になりかねないので気を付けてくださいね。

こちらの写真の奥に見えるのがバナウエの中心街なのですが、この高低差!ここに住んでるだけで太ももがパンパンになりそうです・・・。日本ではとっくの昔に姿を消した高床式倉庫が現役なのが2000年以上ものあいだ米を作り続けてきた民族だなと納得させられます。



棚田と棚田の間を縫っていくようにして歩き回っていると、時々こうした小さな居住区に遭遇します。洗濯物とニワトリ。いい雰囲気です。

そこの居住区にいた子供たち。驚くことに、フィリピンではこんな田舎の山奥に住む子供たちだって英語が流暢に話せます。この時は、「町に行く道はこっちだよ!」と男の子が私に指さして英語で叫び、すぐに「ダメよ、この子ウソついてるわ!」と女の子が英語で教えてくれたのです。なんか面白くて思わず子供たちの写真を撮ってしまいました。
この子達ももうすぐ、お父さんお母さんがしているように、おじいちゃんおばあちゃんやそのまたおじいちゃんおばあちゃん達がしてきたように、イフガオ族の誇りを持って、棚田に苗を植えて一生を過ごしていくのでしょう。すごいよ、あなた方は。泣きそう。

次回は、ここのバナウエからさらにトラックに揺られ2時間以上奥へ入った先にあるバタドというさらに小さく、しかし尋常じゃない町へ行きます。


にほんブログ村 旅行ブログ 旅日記・旅の思い出へ

2000年以上続く棚田を求めてフィリピンのバナウエとバタドへ②
旅写真ギャラリー <クレイジー過ぎる棚田>
トップページへ

こちらもどうぞ

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です