う~ん、正直この話書こうかどうしようか迷ったんだよなぁ。
怖い話は好きだけど、霊感なんて無いし、これは幽霊の仕業ですって主張するつもりもないし。恐怖体験だったのは間違いないんだけど。
でも、起こった事をありのままに書きます。ウソは無いです。
まぁ世間の心霊体験話に比べればたいして怖い話ではないんですけど、霊感ないなりにこんな体験しましたよって話です。

2007年9月。私は北海道をバイクで旅していた。
その日はどんよりとした曇りの天気だった。
洞爺湖から室蘭方面に向かってバイクで走っている途中、不可思議な建物が目に飛び込んで来た。
なんか草が生い茂った向こうの建物に大仏の石像が見える・・・何だアレは!?

元々廃墟とか結構好きな方で、廃墟の本とか買って読んでた私は、一度通り過ぎたものの、引き返して少しだけ見てみることにした・・・。

まずコレがその不可思議な外観。
明らかに現在は打ち捨てられていると一目でわかる草の生え具合のむこうに、立方体の形をした建物があり、その屋上から大仏がこちらをのぞきこんでいる。
異様だ・・・。

いくら打ち捨てられている廃墟とは言え、誰かの私有地なはず。勝手に入っていけば不法侵入に問われるかもしれない。中を探索してみたいけどどうしよう・・・。
でもまぁ人通りが多い道路でもないし、少しぐらい中を覗いてみるだけなら大丈夫だろうと思い、バイクから降りてカメラをバッグから取り出した。
バイクから離れかけて、ふと思い立った。バイクの向きについて。
いまバイクは道路から入ってきたところなので建物の方に向いている。当然、道路に出るには車体の向きを変えなければならない。
でも、もし何か緊急事態が起こった時に備え、エンジンをかけたらすぐ道路に出れるように向きは逆にしといた方がいいんじゃないか?とふと思いついたのだ。
なのでバイクの向きを180度変えといた。
いつもはチェーンロックをタイヤにかけるが今回はやめておこう。
万が一。念のため・・・いちおう。

さて、私は見知らぬ場所で野宿とかする時はまずは周囲を確認するようにしている。
建物の周りを確認してみて、この場所が危険な場所ではないか判断する。
ま、今回の場合の「危険」というのは主に人間相手の話だが。
何しろ廃墟はヤンチャなおにーさん達のたまり場になっていたり、ホームをレスしたおっちゃん達の住み家になっていたりするケースがあるらしいのだ。
そういう人達にからまれたりしたらめんどくさいもんね。

本来は駐車場であったかもしれない場所には、おそらく弘法大師であろう石像が立っていた。

そして、建物のおおよその外観もわかってきた。
大仏がいる屋上へは外階段で上がる事ができるようだ。
ドライブインとしての役割を果たすレストランの入り口は外階段の下あたり。

弘法大師様に、この建物に立ち入る許可を得ようと、手を合わせ「すいません、何もしませんので少しのぞかせてください、お邪魔します。」と心の中でお願いしておいた。

答えはイエスなのかノーなのか判断できないが、とりあえず表情はとても険しい・・・。すいません、ちょっとだけですから。
まだ新しい花が供えられてる。誰かがこの敷地を定期的に管理しているんだ。

屋上まで登ってきた。
そこでは大仏様が鎮座しておられた。

大きさは、まぁまぁでかい。蓮の花らしき台座の上で座禅を組まれているのでより大きく見える。
屋上は大仏様の他には特に何もなかった。
夜間はライトアップしていたのか、照明らしきものがあっただけ。

外階段を上から見た様子。

まるで、5~7段ぐらいまで深く生い茂った雑草が、外部からの侵入者を拒んでいるようだ。
階段を上る為にはこの蔓が伸びた草をかきわけ上がらないといけないので、ためらう人も多いだろう。
また、人が頻繁に通った形跡が無いのは草の生い茂り方でわかる。
どうやら、私は久しぶりの侵入者のようだ・・・。

雑草で侵入者を拒んでいた外階段に対して、こちらのレストランの入り口は侵入者を歓迎するかのようにドアが開かれていた・・・。不気味・・・。

多くの廃墟がそうであるように、何者かによってガラスは割られ、机やイスはひっくり返され、全体的に荒らされていた。

恐る恐るゆっくり中に足を踏み入れると、靴の裏で割れたガラスがチャリ・・・チャリ・・・と音をたてる。

中に入ってみると、結構薄暗い。
右奥にトイレがあるような気がするけど、トイレはダメだ。
トイレは開けるつもりないしあまり視界に入れたくもない。なんとなく。

壁にメニューが貼ってあるのが見える。
なになに・・・、カツ丼に親子丼に玉子丼?それから、ざるそばにチャーハンにカツカレー?あとはコーヒーにコーラにビールなどなどお飲み物も充実してるぅ~ん・・・ってフツーかよ!!
せっかく「ドライブイン大仏亭」ってインパクト強めの名前にしてんだから、もっとこう、「東大寺丼」とか「極楽浄土ソバ」とか「輪廻転生カレー」とか遊び心はねーのか!
そして親子丼550円とか、かけそば350円とか良心的な価格設定に驚き。

額に入った油絵が置かれてるけどそれだってフツーの湖畔の絵じゃ面白くないだろう。もっとこう、奈良の大仏とか曼荼羅とかじゃないとせっかくの「ドライブイン大仏亭」って名前が台無しだよ!

・・・う~ん、ここは屋上に大仏がいる以外は本当に普通のレストランだったようだ・・・。

って心の中でツッコんで気分が明るくなったのも束の間、厨房の中を覗いてちょっとギョッとした。
厨房の中だけがやたらと整然としている・・・!不気味・・・!

調味料や器が一切荒らされる事なく残っていて、まるでつい昨日まで誰かが使っていて、今日もそのうち誰かが使うような・・・。

一瞬、「記念にお皿一枚もらっていこうかな」という考えが頭をよぎったがやめた。別の「何か」を引き連れていく事になったらイヤだ。
厨房の中に入るのもやめておいた。荒らされた店内と整然としてる厨房のギャップが不気味だもの。
君子危うきに近寄らず、だ。

そして・・・。そしてついにその時が訪れた。

厨房から振り返ってお座敷のあたりに散乱していた古いマンガの単行本を写真に撮ろうとしたその時。
下腹部が突然ギューーッと締め付けられるような感覚があり、量は少なかったがチョロチョロっとおしっこを漏らした・・・。

え・・・?なんでいま俺はおしっこちびったんだ・・・?

尿意など全く無かったのに、なぜちびったのか、何が起こったのか、自分でもよくわからなかった。
ふと、マンガなどで恐怖でおしっこちびる表現がよくあるのを思い出した。
しかし特に直接的に何かを見た訳でも聞いた訳でもなかったから自分では恐怖を感じてなかったはず・・・。
恐怖・・・?感じられなかった・・・?
唐突に、この場所がヤバい気がしてきた。ヤバいヤバいヤバいヤバい・・・!
早くここから立ち去らねば!
あの尿意が無いままちびったオシッコは、「警告」だったんだ・・・!霊感の無い自分への・・・!
急いで足早に出入口の方に歩き出した。
あと少し!
ちょうど建物の外へ1歩踏み出したその時・・・!

出入り口右側頭上の、誰もいないはずの外階段から「コツン、コツン、コツン・・・」と音が!

体の中で悪寒が一気にゾワッと駆け巡り、心拍数が急上昇した。
後ろは一切振り向かず、ほぼダッシュでバイクに飛び乗り、自分でも驚くほどの手早さで鍵を差し込んでONに回し、キックでエンジンをかけるとすぐにギアをローに入れ走り出した・・・。

しばらく走っても、まだ恐怖は体の中に残っていた。
一体何だったんだ、あの外階段からの足音らしき音は・・・?
間違いなく屋上には誰もいなかったはず。
一体・・・?

きっと、霊感がある人だったら、下腹部がギューーッと締め付けられる前に良くない前兆を見るなり感じるなりして、早目に立ち去っていたのかもしれない。
私は、霊感がないからこそ、下腹部が締め付けられおしっこちびらされるところまでいってやっと気づけたのだ。
っていうか人ってほんとにちびるんだ。マンガの中だけの誇張された表現じゃあないんだ・・・。
それにしても良かった~、念のためバイクをすぐ道路に出ていけるようにしておいて。
もしバイクが建物の方を向いたままの状態だったら、バイクに乗る際にどうしても外階段が視界に入ってしまうとこだったから・・・。

あの状態で外階段を見るだなんて考えたくない。自分をほめちゃう。

あの足音らしき音が霊的な何かによる心霊現象だったのか、ただの物音だったのかは未だにわからない。けど本当に怖かった。
なお、調べてみると、現在ドライブイン大仏亭は解体され、もう存在しないようだ。

以上が、霊感無いなりに私が体験した廃墟「ドライブイン大仏亭」での恐怖体験でした。

あ、今回の記事の中の写真に何か映り込んでないか探すのとかナシで。
んでもし万が一、万が一何か見つけても教えてくれなくていいんで。


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