厳美渓とは、岩手県一関市近くを流れる2キロメートルにわたる磐井川中流の渓谷だ。

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引き続き厳美渓に沿って歩いてみよう。

時期によって違うかもだけど、私が訪れた時、川面はとても穏やかだった。
そして川の色は深い藍色で、川底には大きくて見た事ない形の岩があり、まさしくここでしか見られない風景だった。
北海道のオンネトーでも同じような藍色を見たが、オンネトーは湖なので水質が変化するとかありえるかもだけど、厳美渓は川で常に流れているのにこの色はどうして維持できているのだろう。


上流の方に上がってみる。すると少し流れが急になってきた。
時々晴れ間も出てくるようになって、より紅葉の赤色が目立つように。
それにしても岩の形がどれもどれも不自然な感じがする・・・。
まるで紙やすりで表面を削られて凹凸をつけられたような。


後に調べたのだが、厳美渓で見られる変わった形の岩の最大の特徴はこの甌穴(おうけつ)。

甌穴とは、川底の岩にできる円形の穴のこと。表面のくぼみや割れ目などの隙間に小石などが入り込み、水の流れで回転しながら周りを削り、年月を経ると拡大し円形の穴が出来上がる。これが甌穴。
厳美渓はこの甌穴が顕著に見られる。
ほら、そこかしこに円形に掘られたような跡がわかるでしょ?

なんか恐竜の化石が隠れてる?


厳美渓は栗駒山の噴火によって堆積したデイサイト質凝灰岩が、磐井川の水流によって浸食され、形成されたものらしい。
水の浸食を受けやすい性質が甌穴がたくさんできる原因の一つだったのだろう。


川の両脇の崖としてはかなり変わった風景。
ところどころ丸い彫刻刀でカッと適当に削られてほったらかしにされたような感じ。


厳美渓には一つ名物がある。
かっこうだんごという団子なのだが、むしろ空飛ぶ団子として知られている。
北海道のローカルタレントだった大泉洋を全国区の俳優・タレントとして有名にした番組、「水曜どうでしょう」ファンの人は見た事があるだろう。
大泉洋とミスターが変装して、団子を飛ばしていた様子を。

なぜ空飛ぶ団子と呼ばれているかというと、、対岸の休憩所とつながるロープのカゴに注文と代金を入れて合図の板を叩くとカゴが上にするすると上がっていき、注文された団子が空中をするすると下りてきて手元に届くというものだから。
私が見た時は韓国からの団体客が来ていて、団子を受け取る際に韓国の国旗が店に掲げられ、一同拍手して喜んでいた。
ちょっとしたアイデアでお客さんを満足させる工夫ができるもんだなと感心した。

おまけ。
厳美渓の近くをぶらぶらと散歩していたら、こんな看板が・・・。
キャップをかぶった明らかにアンパンマンの顔した人物が弁慶のような恰好でなぎなたを背負い「ぽっぴん」のようなガラス工芸を吹いて作っている・・・。
もうなんか無茶苦茶でよくわかんねえです。


ひとまず厳美渓についてはこの辺で。
次は猊鼻渓のお話を。

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